
GMT(Greenwich Mean Time)とUTC(Coordinated Universal Time)は、世界的に標準となっている時刻基準ですが、少し異なる点があります。
・GMT(グリニッジ標準時)
定義: ロンドン郊外にあるグリニッジ天文台を基準とした時刻。
歴史: 主にイギリスで使われる時間基準であり、天文学的に太陽がグリニッジ子午線を通過する瞬間を基準にした時刻。
役割: 主に英国の時間として歴史的に使用されてきました。
変更なし: GMTは閏秒を導入せず、常に固定されています。
・UTC(協定世界時)
定義: 原子時計を基準に、世界中で統一的に使われている標準時刻。
精度: 原子時計によって計測されるため、非常に正確です。地球の自転に基づくGMTよりも正確です。
閏秒: 地球の自転速度が変動するため、閏秒を導入して調整が行われます。これにより、UTCは常に太陽の動き(地球の自転)に合わせてわずかに修正されます。
■主な違い
調整方法: UTCは閏秒で調整されるのに対して、GMTはそうした調整を行いません。
使用目的: UTCは現在、公式の世界標準時として広く使われています。一方、GMTは主に歴史的な概念として扱われ、主にイギリスの標準時として使用されることが多いです。
GMTは歴史的背景が強い一方で、UTCは現在の科学技術に基づく、世界的に認められた時刻基準と言えます。
■日本とGMT、UTCそれぞれの時差は次の通りです。
・GMT(グリニッジ標準時)との時差
日本標準時(JST)との時差: +9時間
例: GMTが0時の場合、日本は同日の9時です。
・UTC(協定世界時)との時差
日本標準時(JST)との時差: +9時間
例: UTCが0時の場合、日本は同日の9時です。
GMTとUTCの違いにかかわらず、日本との時差はどちらも+9時間で同じです。
■以下がそれぞれの読み方です。
・Greenwich Mean Time(GMT)
読み方: グリニッジ・ミーン・タイム
・Coordinated Universal Time(UTC)
読み方: コーディネイティッド・ユニバーサル・タイム
それぞれ、略称の「GMT」や「UTC」としても一般的に使用されます。