【IT用語】リアルタイムシステム

リアルタイムシステムとは

リアルタイムシステムとは、「決められた時間内に処理を必ず完了しなければならないシステム」のことです。
ここで重要なのは 「速さ」だけでなく「時間制約を守ること」 です。つまり「遅れてはいけない」システムです。


分かりやすい例

1. 信号機の制御システム

  • 車や人の流れをセンサーで感知して、信号を赤や青に変える。
  • 処理が遅れると交通事故につながるため、決まった時間内に信号を切り替える必要がある

2. 自動車のエアバッグ

  • 衝突センサーが「衝突した」と判断したら、数ミリ秒以内にエアバッグを展開する必要がある。
  • もし 1 秒でも遅れたら、エアバッグの意味がなくなる → これは典型的な「ハードリアルタイムシステム」。

3. 工場のロボット制御

  • ロボットアームが部品を組み立てるとき、決まったタイミングで動作しないと部品が壊れる。
  • 制御が間に合わなければ製品不良や事故につながる。

4. オンラインゲームのサーバー

  • プレイヤーの操作(移動・攻撃など)をほぼリアルタイムで反映する必要がある。
  • 遅延が大きいと「ラグ」が発生してゲームが成立しない → これは「ソフトリアルタイムシステム」(多少遅れても命に関わらないが、体験に悪影響)。

2つの種類

  1. ハードリアルタイムシステム
    • 締め切りを絶対に守らなければならない。
    • 例:エアバッグ、ペースメーカー、原子力発電所の制御。
  2. ソフトリアルタイムシステム
    • 多少遅れても大きな問題はないが、速さが求められる。
    • 例:動画ストリーミング、オンラインゲーム、チャットアプリ。

まとめイメージ

  • 通常のシステム:「できるだけ早く処理してね」
  • リアルタイムシステム:「絶対に〇秒以内に処理を完了せよ」