
「kts
という拡張子」は、Kotlinのスクリプトファイルで使われる拡張子です。通常のKotlinファイル(.kt
)と異なり、「手続き型スクリプト」のようにコードをそのまま実行する用途で使います。
🔹 kts
とは?
.kts
は Kotlin Script(コトリン・スクリプト)の略。- JavaやKotlinのようにクラスを定義しなくても、そのままコードを書いてすぐ実行できる形式。
- Gradleのビルドファイル(
build.gradle.kts
など)でも使用されており、最近ではGroovyに代わって主流になりつつあります。
🔸 .kt
と .kts
の違い
種類 | 拡張子 | 用途 | 特徴 |
---|---|---|---|
通常のKotlin | .kt | アプリ開発・クラスや関数定義 | クラスや関数の中に書く必要がある |
Kotlinスクリプト | .kts | 簡単な処理・Gradle設定など | 関数外でもそのまま実行できる |
🧪 例:簡単な .kts
スクリプト
// hello.kts
val name = "太郎"
println("こんにちは、$name さん!")
このファイルは kotlinc -script hello.kts
で実行できます。
📌 ポイント:クラスも関数も使わず、いきなり処理を書ける!
🛠 使用例1:簡単な処理に使う
// sum.kts
val a = 10
val b = 20
println("合計: ${a + b}")
これはJavaScriptやPythonのスクリプトのように、すぐに結果が出ます。
🛠 使用例2:Gradleでのビルド設定
// build.gradle.kts
plugins {
kotlin("jvm") version "1.9.0"
}
dependencies {
implementation(kotlin("stdlib"))
}
Gradleの設定ファイルも .kts
形式で書くと、型安全かつKotlinの文法で統一できて読みやすくなります。
✅ まとめ
用途 | 拡張子 | 特徴 |
---|---|---|
アプリ開発用 | .kt | 通常のKotlinファイル(クラス中心) |
スクリプトや設定用 | .kts | Kotlin Script:いきなり書ける |