
「クリプト(Crypto)」は 「暗号(Cryptography)」 の略で、ITにおいてはデータを安全にやり取りするための技術を指します。
暗号化を使うことで、第三者に情報が漏れるのを防ぎ、データの改ざんやなりすましを防止できます。
クリプトの代表的な技術と具体例
① データを守る:暗号化
👉 目的:データを第三者が読めないようにする
例:「鍵付きの手紙」
- 平文(普通の文章):「おはようございます」
- 暗号化(AES暗号を使用):「Xh92@!#fGhl7**」
- 復号(正しい鍵で戻す):「おはようございます」
🔹 使われる場面
- LINEやWhatsApp でのメッセージ送信(エンドツーエンド暗号化)
- Wi-FiのWPA2暗号化(通信内容を保護)
- WebサイトのHTTPS(通信を暗号化し安全に)
② 本人確認:デジタル署名
👉 目的:データが改ざんされていないことを保証する
例:「実印と印鑑証明」
- 送信者がデジタル署名を付けることで、「これは本当に私が送った」と証明できる
🔹 使われる場面
- 電子契約(Adobe SignやDocuSign)
- ソフトウェアの署名(Windowsのアプリが安全か確認)
- 仮想通貨の取引(送金時に署名を行う)
③ 安全な通信:公開鍵暗号
👉 目的:安全にデータをやり取りする
例:「鍵付きの郵便箱」
- AさんはBさんの「公開鍵」でメッセージを暗号化
- Bさんは「秘密鍵」を使って復号する
🔹 使われる場面
- SSH(サーバーのリモート接続)
- TLS(HTTPSの通信を安全に)
- 電子メールの暗号化(PGP/GPG)
④ 仮想通貨とクリプト
👉 目的:取引を安全に行い、改ざんを防ぐ
例:「みんなで管理する帳簿(ブロックチェーン)」
- 取引記録 は暗号技術で保護され、変更できない
- みんなが記録を持っているため、不正がしにくい
🔹 使われる場面
- ビットコインやイーサリアム
- NFT(デジタルアートの所有証明)
- 分散型金融(DeFi)
まとめ
技術 | 目的 | 例 |
---|---|---|
暗号化 | 第三者に読まれないようにする | LINEのメッセージ、HTTPS |
デジタル署名 | データの改ざん防止・本人確認 | 電子契約、仮想通貨の送金 |
公開鍵暗号 | 安全な通信 | SSH、メールの暗号化 |
ブロックチェーン | 取引の改ざん防止 | ビットコイン、NFT |
「クリプト(Crypto)」は、セキュリティやプライバシーを守るための重要な技術です。
特に 暗号化・デジタル署名・公開鍵暗号・ブロックチェーン の4つは、ITで広く使われています。