
「下手人(げしゅにん)」とは、事件や犯罪を実際に行った犯人のことを指す言葉です。特に時代劇や古い小説などでよく使われ、現代の日常会話ではあまり耳にしない表現です。漢字から見ると「下(しも)」「手(て)」「人(にん)」で「地位が下の人・雑な仕事をする人」というニュアンスも含み、そこから「悪事を働いた人=犯人」という意味に転じています。
例を交えて説明
- 時代劇での使われ方
町奉行が捕物を行い、岡っ引きが「下手人を捕らえました!」と言うシーン。
→ 現代風に言えば「犯人を逮捕しました」と同じ意味。 - 推理小説の中で
探偵が推理を披露して「この部屋にいる者の中に下手人がいる」と語る。
→ 「この中に犯人がいる」という表現。 - 日常的なたとえ
家でお菓子が消えてしまい、子ども同士で「下手人は誰だ?」と冗談で言い合う。
→ 犯人探しを面白おかしく表現している。
ポイント
- 現代語では「犯人」と言い換えればほぼ同じ意味
- ただし「下手人」にはやや古風・芝居がかった響きがある
- 主に時代劇、推理小説、冗談の言い回しで見かける